面積比率法の計算

木造の充填断熱住宅では、外壁や屋根などの一般部位の熱貫流率(U値)を計算する場合は柱や梁など断熱材を貫通する木材を木材熱橋として考慮しなければなりません。
木材熱橋を考慮する方法としては、詳細計算法と面積比率法があります。
詳細計算法は断熱材と柱・梁などを一つずつ計算する方法で、面積比率法は断熱材と柱などを面積比率で平均して計算する方法です。
面積比率法は柱などを一本ずつ拾う必要がないため、計算量を少なくすることができます。

木造住宅の面積比率法で使用する面積比率は以下の通りです。

      熱橋部分 断熱部分
軸組構法 床梁工法 根太間に断熱する場合 0.20 0.80
軸組構法 束立大引工法 根太間に断熱する場合 0.20 0.80
軸組構法 束立大引工法 大引間に断熱する場合 0.15 0.85
軸組構法 床梁土台同面工法 根太間に断熱する場合 0.30 0.70
枠組壁工法   根太間に断熱する場合 0.13 0.87

軸組構法の束立大引工法において根太間及び大引間に断熱する場合の床の面積比率

断熱部分 断熱部分+熱橋部分 断熱部分+熱橋部分 熱橋部分
根太間断熱材+大引間断熱材 根太間断熱材+大引材等 根太材+大引間断熱材 根太材+大引材等
0.72 0.12 0.13 0.03

外壁

    熱橋部分
(軸組部分)
断熱部分
(一般部分)
軸組構法 柱・間柱間に断熱する場合 0.17 0.83
枠組壁工法 たて枠間に断熱する場合 0.23 0.77

軸組構法において柱・間柱間に断熱し付加断熱する場合の外壁の面積比率

  断熱部分 断熱部分+熱橋部分 断熱部分+熱橋部分 熱橋部分
  柱・間柱間断熱材+付加断熱材 柱・間柱間断熱材+付加断熱層内熱橋部分 構造部材等+付加断熱材 構造部材等+付加断熱層内熱橋部分
付加断熱層内熱橋部分が「横下地」の場合 0.75 0.08 0.12 0.05
付加断熱層内熱橋部分が「縦下地」の場合 0.79 0.04 0.04 0.13

枠組壁工法においてたて枠間に断熱し付加断熱する場合の外壁の面積比率

  断熱部分 断熱部分+熱橋部分 断熱部分+熱橋部分 断熱部分+熱橋部分 熱橋部分 熱橋部分
  充填断熱材+付加断熱材 充填断熱材+付加断熱層内熱橋部 構造部材等+付加断熱材 まぐさ+付加断熱材 構造部材等+付加断熱層内熱橋部 まぐさ+付加断熱層内熱橋部
付加断熱層内熱橋部が「横下地」の場合 0.69 0.08 0.14 0.02 0.06 0.01
付加断熱層内熱橋部が「縦下地」の場合 0.76 0.01 ­ 0.02 0.2 0.01

天井

  熱橋部分 断熱部分
桁・梁間に断熱する場合 0.13 0.87

屋根

  熱橋部分 断熱部分
たるき間に断熱する場合 0.14 0.86

木造においてたるき間に断熱し付加断熱(横下地)する場合の屋根の面積比率

断熱部分 断熱部分+熱橋部分 断熱部分+熱橋部分 熱橋部分
たる木間断熱材+付加断熱材 たる木間断熱材+付加断熱層内熱橋部
(下地たる木)
構造部材+付加断熱材 構造部材+付加断熱層内熱橋部
(下地たる木)
0.79 0.08 0.12 0.01