省エネ基準入門 - 熱伝導率(λ値)を調べる

断熱性能を計算するためには、まず各材料の熱伝導率(λ値)を調べます。

熱伝導率は材料の熱の伝わりやすさを表します。
熱伝導率は、ひとつの材料において厚さが1mで両側の温度差を1℃としたときに、面積1m2を通過するときの熱量です。
数値が小さいほど断熱性能が高いことを表します。
熱伝導率はλ(ラムダ)という記号で表し、単位はW/mKです。

熱伝導率は材料によって異なります。
たとえば、銅は55、コンクリートは1.6、天然木材は0.12、グラスウールGW16-45は0.045、グラスウールGWHG16-38は0.038です。
熱伝導率で比較すると、金属は熱が伝わりやすく、断熱材は熱が伝わりづらいことがよくわかります。
また、断熱材と比較すると木材が意外と断熱性能が低いことがわかります。

ちなみに、窓・ドアは熱伝導率ではなく熱貫流率(U値)を使用します。
また、密閉された空気層を考慮する場合は熱抵抗(R値)を使用します。

熱伝導率は省エネ基準テキストなどに一覧があるのでそちらを参照してください。
断熱材の熱伝導率はJISで定められていますが、名称や熱伝導率が変わることがあります。
そのため、古い資料を参照せず最新の資料を参照するようにしてください。

エネボスを使用する場合は、各材料の熱伝導率はすでに登録済みのため、熱伝導率を調べなくても材料を選択するだけで考慮できます。
また、新たに材料を追加したり、材料を編集したりするなどカスタムすることも可能です。
熱伝導率をカスタムする場合は、「設定」メニューから行ってください。

 

2022年11月23日|ブログのカテゴリー:省エネ基準入門