説明義務制度の流れ

説明義務制度対応の流れは以下になります。

1. 情報提供

省エネの必要性や効果について情報提供する

2. 意思確認

省エネ性能の説明が必要か意思確認する

3. 評価

省エネ基準計算し適否を確認する

4. 説明

省エネ基準の適否を説明する

情報提供

建築主へ住宅の省エネ性能について情報提供します。
省エネの必要性や効果などについて説明します。
独自にパンフレットを作成する方法もありますが、国土交通省でも情報提供用のパンフレットが用意されています。
https://www.mlit.go.jp/report/press/house04_hh_000973.html
(上記のURLは変更になることがあります)

情報提供時には、省エネ基準の計算に費用がかかること、省エネ性能向上のために工期や費用が必要なこと、性能を維持するために適切なメンテナンスが必要なこと、などの説明も必要です。

意思確認

情報提供した後に建築主に省エネ性能の評価が必要か不要かを意思確認します。
説明が不要と意思表明した場合は、省エネ基準の計算、及びその説明は不要になります。
説明が不要と意思表明した場合は、それを書面として保存しなければなりません。
意思確認のサンプルは国土交通省の以下のPDFにあります。
https://www.mlit.go.jp/jutakukentiku/content/001371092.pdf
(上記のURLは変更になることがあります)

建築士が受領した書面は建築士法に基づく保存図書として、建築士事務所の開設者が建築士事務所に15年間保存する必要があります。

評価

住宅の省エネ性能を判断するため、住宅の省エネ基準の評価を行います。
評価のためには、外皮平均熱貫流率 (UA値)冷房期の平均日射熱取得率 (ηAC値)一次エネルギー消費量を計算し、地域の基準値と比較し適否を判断します。

計算方法は評価方法によって異なります。
評価方法は複数用意されており、その中から選択することができます。
・標準計算ルート
・簡易計算ルート
・モデル住宅法
・仕様ルート

標準計算ルートが最も精緻な計算になりますが、計算が複雑になります。
簡易計算ルート、モデル住宅法、仕様ルートは、簡易に省エネ基準を評価する方法ですが、その分安全側で計算されるため、基準をクリアしづらくなったり、性能が正しく評価されなかったりすることがあります。

説明

省エネ基準の評価結果を建築主に説明します。
省エネ基準をクリアしていない場合は、どのような措置をしたら基準をクリアできるかを説明します。
説明の書面のサンプルは国土交通省に用意されています。
https://www.mlit.go.jp/jutakukentiku/jutakukentiku_house_tk4_000103.html
(上記のURLは変更になることがあります)

説明した書面の写しは保存しなければなりません。
説明書面は建築士法に基づく保存図書として、建築士事務所の開設者が建築士事務所に15年間保存する必要があります。